こんにちは。幸運を呼ぶ曼荼羅アート@divinemandaraartsの岩本幸子(イワモトユキコ)です。
曼荼羅アート言えば、点描。点描と言えば、曼荼羅アート言うほど、点描の手法は曼荼羅アートにとって大切な描画テクニックでもあります。
とはいえ、初心者の方には、
- 点描ってどうやって描くの?
- きれいな点を打つにはどうしたらいいの?(きれいに点点が打てない)
- どうやって点点で濃淡をつけるの?
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
そこで、この記事では、
初心者の方でも基本がわかる初歩的な点描の方法をご紹介します。
この記事を読めば、短い動画を見ながら、きれいに点点を打つ方法がわかります。
ペン画曼荼羅アートの描き方~基本の点描(2)~
きれいに点描を描く4つの重要ポイント
きれいな点描を描くためのポイント3つをご紹介します。
点描曼荼羅アートとは
点描とは、点を細かく打つことで、一つの形にしていく描き方です。
点を打つ密度や強弱などを意識することで、「形」「明るさ」「方向」「流れ」「中心」などの表情を描くことができます。
なぜ点点で曼荼羅を描くの?起源はチベット仏教の砂曼荼羅
「曼荼羅画」は、もともとチベット仏教の砂曼荼羅(色のついた砂で曼荼羅を描いたもの)から発祥しているものであるとも言われています。
修行僧たちが神への祈りを込めて、細かい砂で仏陀のお姿を描いたのが、仏教的な仏画、曼荼羅画です。
その流れから、現代アートとなった曼荼羅アートでも、砂の代わりに点を打って描く点描の手法を使って描かれることも多いのです。
ペンの一点一点を砂に見立て、祈りを込めて描く曼荼羅アートは、目を見張るほどに美しいものとなります。
点描に必要な画材
- (黒)画用紙 *ここでは15cm角正方形黒画用紙を使用していますが、色は黒でなくても大丈夫です。また、正方形でなくても大丈夫です。
- 鉛筆(Bか2Bくらいが描きやすい)
- コンパス
- 分度器
- 定規
- ゲルボールペン
- 今回用いた白いペン:三菱鉛筆 シグノ エンジェリックカラー ホワイト
曼荼羅アートお勧めのペン
初めての曼荼羅アートのペン選びに迷ったら、お勧めのペンをこちら(▼)にご紹介しています。良かったら、ご覧下さい。

ポイント1:ビニール・マットを使う
点描の点点がばらけたり、跳ねたりしてきれいに描けない場合は、
を使ってください。
手元にない場合は、画用紙など厚めの紙を敷いてもいいです。
硬い机の板上では、ペン先がはじかれてしまうので、もし、持っていなかったら、用意されるといいです。
材質は、100均のものでも十分です。
これがあるだけで、初心者さんでも点描の80%は、きれいに描けます。
ポイント2:細めのペンを使う
点描で使うペン先は細いほうが美しく描けます。
白い方がペン先0.4㎜の細いペンで描きました。
また、黄色の方は、ペン先0.8㎜の普通のペンで描きました。
好みにもよりますが、細いほうが繊細で、より細かい表情をつけることが可能です。
ポイント3:濃淡をつける
点描が美しく見えるのは、その濃淡の差からです。
特に細いペンで描く点描の濃淡は、光が放つように見えるほど美しいものです。
点描の濃淡のつけ方の練習
実際に点描の濃淡のつけ方の練習をご紹介します。
今回は、フリーハンドで下絵を描きますが、コンパスでも下絵が描けます。
コンパスで描ける神聖幾何学の下絵

1.まずは、鉛筆、定規、コンパス、分度器を使って同心円をいくつか書いて、このような花弁を作っていきます。
(クリックすると画像が大きくなります。)
初心者でもわかりやすいように鉛筆で大きな花弁を描きました。
もちろん、花弁でなくても大丈夫です。一周、同じ図形を描いてください。この図形に、今回は点描の練習をしていきます。
フリーハンドの花弁の描き方
もし、先に、点描曼荼羅のために下絵(花弁のフリーハンド)がうまく描けない方は、まずこちら(▼)の記事を参考になさってください。

では、早速、点描の練習を始めましょう。
2.描いた鉛筆の下書きに、線を引くのではなく、点で、花弁の輪郭を描いていきます。
輪郭の上を点を打ちながら、線になるように描いていきます。
この時にインクを紙に置くように、優しく点を打っていきます。
3.次に、輪郭のすぐ内側にも点を打っていきます。
この時点では、まだ点は密度濃い目で打っていく感じを意識すればいいです。
輪郭の内側をなぞるように、全体的には花弁のように内側に行くほど点密度が薄くなるように、徐々に意識していきます。
4.輪郭のすぐ内側に濃いめの密度で点が打てたら、更にその内側に、今度は密度薄目の点を打っていきます。
陰陽の強弱をはっきり出したいので、輪郭に遠い内側になるほど、点密度を薄めに打つことを意識します。
花弁の内側に向かうほど、点が薄くなるような感じです。
5.花弁の内側にも、点で表情をつけたいと思います。
ここで、一旦鉛筆で下書きを入れます。
6.鉛筆で追加の下書きができました。
再度、鉛筆で下書きした輪郭をなぞるように、少し密度を薄めの感じで、点を打ちます。
一番外側の輪郭が一番点密度濃い目、内側の輪郭はその次くらいに点密度濃いめのイメージです。
7.内側の輪郭の外側に向かって、更に点密度薄目に点を打ちます。
外側の花弁から内側に向かう点と決して均一にならないように、点密度を外側に向かうほど薄めていくことを意識します。
花弁の中央側からと、花弁の外側からとがきれいに流れができるようなイメージで、花弁の立体感を出していきます。
8.完成したサンプル
(クリックすると画像が大きくなります。)
上から時計回りで、作画の手順が順を追って、確認できます。
- 12時の方向:鉛筆のみ
- 2時の方向:点で花弁の輪郭を描いたもの
- 4時の方向:点描で花弁の内側に広がりを描いたもの
- 6時の方向:内側に鉛筆で花弁の下絵を描いたもの
- 8時の方向:内側の花弁の輪郭を点で描いたもの
- 10時の方向:内側の花弁の輪郭に沿って外側に点描で広がりを描いたもの
点を打つ方向や、密度、幅などの工夫をすれば、単色だけでも、とても表情豊かな作品を仕上げことができます。
ポイント4:感謝の気持ちを込めて インクを置くようにする
心理学者のカール・ユングによると、曼荼羅アートには描く側の心の影響が現れるのだと提唱されています。
そのため、マットを引いて描いても点点が暴れたり、全体的にきれいな点描にならない場合は、心理的な状態が反映されている可能性があります。
そこで、点点を打つ時に、「ありがとう」と唱えながら点を打ってみてください。
超初心者の方でも、思わずびっくりするような点描が描けるようになります。
曼荼羅とは
曼荼羅とココロの関係についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

点描画の手法を用いた作品
単色ではないですが、点描画を使って描いた作品例をご紹介します。
点描ならではの、まさしく曼荼羅画的な雰囲気を感じられると思います。
点描だけで描くと砂曼荼羅を髣髴する雰囲気をかもしだすことができるようになります。
また、一点一点、点を打ちながら描くときに、祈りやマントラを込めて描くことで、とても強い祈りの曼荼羅アートを描くこともっできるようになります。
まとめ
曼荼羅アートの点描をきれいに描くポイントは、3つ。
- 下敷き用のビニール製マットが必須
- 細いペン先のペンを使う
- 濃淡を意識する
- ありがとうと唱えながら、インクを優しく置くようにする
砂曼荼羅のように、心を落ち着けて、丁寧に一点一点祈りを込めて点を打つことで美しい表現ができるようになります。
陰陽、濃淡のつけ方など少しづつ練習して、作品全面でなくても、一部の部分に使えると、素晴らしい味&個性を表現することもできます。
点描で濃淡のつけ方
参考までに点描の濃淡のつけ方をこちらの記事に詳しくまとめました。

今回ご紹介した点描だけでも、またペンで塗るテクニックの一部分に使うことでも、更に作品の表現の幅が広がります。
基本の線描、重ね塗り(グラデーション)の方法


作品を通して何をどんなふうに表現したいのか、さまざまなテクニックを使用できる方が表現の幅が広がっていいと思います。
曼荼羅アートには決して失敗がないので、一つ一つの点や線を丁寧に、大切に描くことで、最終的には素晴らしい作品の仕上がりにつながります。
失敗を恐れずに、でも丁寧に、新しいテクニックを取り入れながら素敵な作品を描いてください。
フラワー・オフ・ライフの描き方


ブログ内連続講座
また、自分のオリジナルの曼荼羅アートを自由に描きたい、色をたくさん重ねて美しい曼荼羅アートを描き込みたい方向けに、とても詳しく描き方を8回連続の講座形式にしてまとめてみました(▼)。
かなりのボリュームなのですが、自由に描く曼荼羅アートの描き方について本当に丁寧にまとめましたので、参考になったらと思います。

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